事業報告書 -平成14年度-

平成14年度事業報告書

平成14年度は、下記の通り活動を行った。

1.運営
1.1 所員総会
以下のように、所員総会を開催した。

第1回
開催日時:平成14年5月28日(火)12:15-13:30
開催場所:情報科学研究所
議題1.平成13年度事業報告
議題2.同決算報告
議題3.平成14年度事業計画
議題4.同予算計画
議題5. その他

第2回
開催日時:平成14年11月14日(木)12:15-13:00
開催場所:1号館2階第六会議室
議題1.平成15年度事業計画
議題2.同予算計画
議題3.所長選挙 坂本實ネットワーク情報学部教授に決定
議題4.その他 新入所員報告: 所員板坂則子(本学文学部教授) 研究員小林寛和(本学経営学部大学院) 高永圭子(本学経営学部大学院) 準所員梶尾義則(本学TA、慶応大学大学院博士課程) 関亜紀子(本学TA、早稲田大学大学院修士課程)

1.2 シンポジウム
開催日時:平成14年12月12日(木)14:40-16:10
開催場所:430教室
「非接触ICタグ技術の応用とMITオートIDセンターの活動」
今泉 清、大日本印刷(株)
ユビキタスネット社会を実現するためのキーテクノロジーである非接触ICタグ技術の応用と、実現を推進しているMITオートIDセンターの活動を紹介した。教職員、学生、外部企業からの参加者を含め約130名が聴講した。動画、写真、図を多用し、わかり易い説明で好評であった。

2. 研究活動
2.1 テーマ研究会
第1回
開催日時:10月29日(火)18:00-19:30
開催場所:談話室(1号館3階)
研究議題: 「Webを利用した学習システムの構築−基礎数学,AHP,原価計算の学習システムの構築,利用例 −」
講演者:高萩栄一郎(商学部),高橋裕 (商学部)
講演内容:CGIを利用して,基礎数学,AHP,原価計算の学習システムを構築した.CAIとは異なり,自分で問題を作成し(データを収集し),それをWebの支援の下で解決するシステムである.このシステムの概要と学習効果を考察する.
研究議題: 「表計算ソフトのプログラミング言語としての利用」
講演者:高萩栄一郎(商学部)
講演内容:表計算ソフトウエアをプログラミング言語としてみると表計算ソフトエアのあるセルの値を入力,その計算結果のセルやグラフなどを出力とみれば,表計算ソフトウエアは,一種のプログラミング言語,インタープリタと考えることができる.修得や作成が容易などの特長をもつ.たとえば,発表1のWebサイトを容易に作成することが可能になるだろう.本発表は,完成したシステムがあるわけではなく,「みなさんで作成しませんか?」という提案である.

第2回
経営研究所共同開催
開催日時:11月5日(火)12:20-14:00
開催場所:経営研究所
研究議題: 「協調作業を効果的に支援するグループウェアについて」
講演者:植竹朋文(経営学部)

第3回
開催日時:11月5日(火)14:00-16:30
開催場所:談話室(1号館3階)
研究議題:エネルギー・環境制約下における経済成長とライフスタイル (計量経済モデルによる21世紀の長期展望:2000−2030)文字列検索アルゴリズムについて」
講演者:小林寛和(大学院)・斉藤雄志(ネットワーク情報学部)
研究議題:ディベートを題材とした情報リテラシ科目の展開
講演者:高永圭子(大学院)・魚田勝臣(経営学部)

第4回
開催日時:2月11日(火)12:30-2:00
開催場所:談話室(1号館3階)
研究議題:Learning Technologies と Learning Management Systems
講演者:香山瑞恵(ネットワーク情報学部)

第5回
開催日時:3月4日(火)11:30-13:00
開催場所:談話室(1号館3階)
研究議題:B2C型ECサイトの構築と運用に関する実証的研究について
講演者:小野寺智洋(経営学研究科),田中稔(ネットワーク情報),竹村憲朗(経営学部)

2.2 講習会
「第1回」
開催日時:平成15年4月4日16:00-17:00
開催場所:LL教室
講師:大森洋子(経営学部)
「LL見学会 LL教室のAV施設・インタラクティブな授業方法などの説明を受けて、情報科学研究所のCODプロジェクトの参考とした。」

3. 刊行物
3.1 年報
第23号
発行年月日:平成15年3月
発行部数:300
「利活用される情報の視点からみた意思決定会議の合意形成プロセスとその問題点」
著者:植竹朋文(経営学部)
「ライフスタイル変化の社会経済学的分析のための計量モデル」
著者:小林寛和(院生),齋藤雄志(ネットワーク情報学部)
「講義と連動して使う Web学習システム」
著者:高萩栄一郎,高橋裕(商学部),鳥越聡子(北海道短期大学)
「講義のプロセスモデルと情報リテラシ授業への応用」
著者:魚田勝臣(経営学部),高永圭子(院生)

3.2 欧文誌
Vol:11
Date:2002
Number of Isuue:200
“Unbiased Estimation of the Autocorrelation of a Stationary Ellipsoidal Process with Known Mean and Variance”
M. Tanaka
“Solving an Integer Goal Programming Problem of a Multi-stage Production Ordering System”
Norio Watanabe
“Approximations to the Distributions of the GLSE and GLSP in a Regression with an Elliptically Distributed Error Term”, (Note)
Yoshihiro Usami

3.3 所報
第59号
発行年月日:平成15年2月25日
発行部数:200
「『ITテキスト基礎情報リテラシ』教材の改訂」
著者:高永圭子、魚田勝臣、大曽根匡、萩原幸子、松永賢次
BM法を用いたハードウェア方式による任意のパターン長の複数パターンを同時検索するアルゴリズム」
著者:大曽根匡
「情報系学部における数学導入教育への試み」
著者:佐藤創
「2003年春のインテル系パソコン事情」
著者:石原秀男

第61号
発行年月日:平成15年3月
発行部数:200
「講義自動収録システムを用いたCODガイダンス授業の制作報告」
著者:松永賢次
「XMLとXSLTを利用した電子講義要項の試作」
著者:松永賢次、綿貫理明

4. その他
以下のように研究助成を行った。

4.1キャンパス・オン・デマンド(COD)
今年度は通常授業に加えて、ガイダンス授業の収録を行いウェブに公開した。ガイダンス授業の公開は学生にとって便利であり、また教員も時間を節約できるため相互にメリットがある。
1)通常授業 a.経営学部 下記7科目の授業を収録・公開した。 「情報リテラシ 発表会 (大曽根匡)」 「コンピュータ総論 (大曽根匡)」 「コンピュータ概論 (大曽根匡)」 「プレゼミナール (魚田勝臣)」 「情報リテラシ(火曜日) (渡辺展男)」 「情報リテラシ(木曜日) (渡辺展男)」 「データ処理論 (魚田勝臣)」 b.ネットワーク情報学部 下記8科目の通常授業を収録・公開した。 「コンピュータソフトウェア (石原秀男)」 「アルゴリズム的思考法 (佐藤創)」 「パソコンとインターネット入門 (松永賢次)」 「ネットワーク情報概論 (江原淳)」 「情報ストラテジー概論 (高津信三)」 「コンピュータハードウェア (綿貫理明)」 「プログラミング入門 (飯田周作)」 「インターネット情報システム (松永賢次)」 2)ガイダンス授業 a.経営学部 表4.1に示すように32科目のガイダンス授業を収録・公開した。 b.ネットワーク情報学部 表4.2に示すように48科目のガイダンス授業を収録・公開した。

4.2 共同研究助成
下記4件が承認された。
1)「B2C型Eコマースの現状に関する研究」竹村憲郎、田中稔
2)「CODにおけるコミュニケーションについての検証」植竹朋文、渡辺展男、大曽根匡
3)「演習・実習系授業における授業運営の検討」香山瑞江、中村友保
4)「オブジェクト指向の教育」飯田周作、綿貫理

4.3 科研費特定領域研究助成の申請
「文科系情報学部における数理的素養育成カリキュラムの検討(研究代表者:田中稔、研究分担者:佐藤創、青木憲二、石原秀男、高萩栄一郎、松永賢次、高橋裕、香山瑞恵)」平成14年には、情報科学研究所所属のネットワーク情報学部・商学部の教員が共同で、科研費の特定領域研究として、申請を行った。研究目的は、文科系情報学部における数理的素養育成に関わるカリキュラムを、学部の理念と、学生の能力的傾向、そして輩出すべき人材に対する社会的ニーズとを考慮して、適時的に改定・改良することにある。また、その結果として、高等教育機関における数理的素養育成科目に関するカリキュラム(および科目その他内容)を適時的に改訂していくためのカリキュラム開発方法論を検討する。科研費など学外の研究助成を得て研究を行うことは本研究所の活性化にもつながる。

4.4 産学連携
平成14年6月27日、(株)ソフテム(代表取締役常山勝彦社長)、 日本工学院八王子専門学校(技術士野口一徳教諭)と共同で 「PDA(携帯情報端末)を使った無線タグ対応の商品・在庫管理、 POS機能を持ったハンディターミナルの開発」と題して 川崎市産学共同研究開発補助金交付申請を行ったが、 応募者が多くまた特許申請がなされていないという理由で、 採択にはいたらなかった。

以上